2026年1月22日木曜日

14年前の今日の日記

 


 中身がごちゃごちゃになったHDを整理していたら、14年前のWeb日記のファイルを見つけた。自分が書いたものなのに、読めばなんだか懐かしい。

 日記といっても日常生活のあれこれではなく、特定のキーワードから思いつく事柄を雑文形式で書いている。この日は、夭折したロック・ミュージシャンがテーマ。このテーマはやがてかつてWebで展開していた「20世紀音楽の死物語」へとつながっていく。

…………

●2012/1/21

[夭折]

シド・ヴィシャス=ヘロイン中毒、享年21

グラム・パースンズ=ドラッグ&アルコール中毒、享年26

ジム・モリソン=ドラッグ中毒で心臓麻痺、享年27

マイク・ブルームフィールド=ヘロイン中毒、享年38

ジョン・ボーナム=泥酔し吐瀉物で窒息、享年32

(企画メモから)


[生き急ぐ]

 1960年代後半以降のロックの歴史は、累々たる夭折死体で織りなされている。ドラッグそしてアルコール。ドラッグが圧倒的多数を占めるが、アルコールによる夭折も少なくない。ドラッグとアルコールの相乗効果が引き金になった場合もある。

 レッド・ツェッペリンのドラマー、ジョン・ボーナムにいたっては、スクリュードライバーをたて続けに40杯飲んだ。スクリュードライバーは、ジンを使うこともあるが、基本的にはウォッカとオレンジジュースのカクテルだ。口当たりのよさから、よこしまなやからは女性を意図的に酔わせるために使う。40杯飲むと、ウォッカのボトルで2本分ぐらいだろうか。いや、ウォッカの量が多めのカクテルなら、3本分はあるかもしれない。嘔吐したとき、睡眠中だったボーナムはもう身体的に反応できなくなっていたに違いない。嘔吐以前に、すでにほぼ死んでいたのだ。

 なぜ、かくも生き急ぐのか。個々それぞれの状況は異なるだろうが、多くに共通しているのは“意識を置き去りにして熱狂し、酩酊する音楽”の作り手だったということだ。人を覚醒させる音楽ではなかった。そこに鍵がある気がする。

 そんな彼らの死に至る経過が知りたくて、本の企画を1つこしらえた。版元に提出したら、検討してくれるという。企画が通るといいなと思う。自分で原稿を書きたいのは、“酩酊する音楽”とは無関係なニック・ドレイクやサンディ・デニーぐらいだけれど。サンディ・デニーは、常に気品と格調の高さを失うことのなかった歌とはうらはらに、実生活で酩酊し、自宅の階段を転げ落ちてお腹の中の胎児ともども逝ってしまったのだった。

 伝説によれば、ママス&パパスのママ・キャス・エリオットは、サンドイッチを喉につまらせ、窒息死したことになっている。本当とすれば、サンドイッチ殺人事件だぜ、おいおい。そのとき、ママ・キャス32歳。どんな経過だったのか、いやどんなサンドイッチだったのかぜひ知りたくなるが、事実は遺体の近くに食べかけのサンドイッチが残されていただけで、死因は心筋梗塞らしい。でもね、不謹慎を承知でいえば、「サンドイッチによる死」のほうがママ・キャスには似合う気がする。

 ママ・キャスは、やはりドラッグとアルコールで死んだジャニス・ジョプリンの熱烈な支持者でもあった。

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